TORCHLIGHT

差別と暴力を燃やして 女性とおたくの灯火になりたい

推しに関わってほしくない、受け入れられない、上演中止になってほしい

2018年11月18日、昨日、とある舞台の上演が発表され、タイムラインがざわついていて、嫌な予感がした私は、メインとなる演出家の名前で検索した。

目を疑って、許容できなくて、嫌な未来を想像して、夜中も明くる日も情報を追った。その内容は前の記事にまとめた。

 

新聞等での報道がなかったから、確度のある情報が少ないけれど、児童福祉法違反で収監されたことは事実のようだ。

未成年の女性に性行為を強要した湯澤幸一郎氏に嫌悪感を覚えるし、「マグダラなマリア」の経緯を知りながら、続編の「メゾン・マグダレーナ」を企画した株式会社CLIEのことは信じられない。

 

目次

 

性暴力の問題

詳細は不明だけれど、たとえ被害者になんらかの「落ち度」があったとしても、加害者の罪とは関係ない。

性暴力の被害者が、動揺して一見不可解な行動をとってしまったとしても、責められるべきではない。
そもそも、子どもは大人と比べて判断力に欠けているものであり、だから法律で保護されている。

また、加害者である湯澤氏と被害者児童との関係が対等ではなかったことは、想像に難くない。

 

私たちが今住んでいる場所に、そんなひどいこと、あるはずないと思いたくて加害者を擁護したくなってしまうかもしれない。

けれど、しんどくても、凄惨な現実を直視しなければならないと思う。現実を見つめなければ、変わらない。

毎日毎日、セクハラや痴漢や、性暴力・性差別があふれかえっていて、うんざりしてる。

被害者に難癖付けたり、加害者を庇ったりしていたら、こんな現状から抜け出せないと思う。
私は抜け出したい。

湯澤幸一郎氏の復帰について

演出家として行ったワークショップの参加者に対する犯行だったとされており、演劇業界と無関係の出来事ではない。

犯罪者の社会復帰をすべて否定するわけではないが、業界での立場を用いて罪を犯した人が、再び同じ業界の同じポジションで影響力を持つことを、私は受け入れられない。

時系列をたどるためにツイートを読んだが、性加害そのものを本心から悔いているようには見えなかった。

そして、娼婦などの題材を扱うときには、倫理面でよりいっそう注意深くあるべきだと思うのだが、これほど不適格な人もないのではなかろうか。反性暴力の観点で十分に配慮された作品になるとは到底思えない。

私の意見

消費者は「見ない」「買わない」という選択をいつどんな理由でとってもよい。

そして、演劇ファンとして・社会の一員として、企業の活動に対し、反対意見を発する自由がある。

 

加害者が罰されようと、被害者が元どおりになれるわけじゃない。
刑期は明けても、心で許すか許さないかはそれぞれが決めることだ。

 

私はこの公演は中止になってほしい。

ちょっとでも好きな俳優に絶対関わって欲しくないから燃えて燃えて中止になってほしい。

性犯罪者が娼館を題材に書く演劇というものを、この世に存在させてしまっていいのか、うまく説明できないけど私は嫌だ、受け入れられない。

なんの権力もないから、見ないこと、買わないこと、そして意見を発信することしかできないけれど。

もう決まったことだから仕方ない、って言ってる方を見かけて、でも万が一また公演直前に中止になるよりかは今考え直してもらった方が被害が少ないんじゃなかろうか(と思ってしまった)。
好きだなあと思っていた俳優さんが既に他の作品で共演しており、不安を感じている

 

私は演劇が好きで、2.5次元舞台が好きで、(性的な題材も含め、)素晴らしい舞台に出会いたいと願っている。

しかし、ファンである以前に、私はひとりの女性で、大人で、それを私の体から剥がすことはできないし、忘れようとしてはいけないと思う。

 

もし、芸能界、演劇業界が性暴力に寛容なのだとしたら、そうではなくなってほしい。

 

できること

株式会社CLIEが制作した舞台を鑑賞したことがあり、素晴らしかったのに、こんな考えなしなことする企業だとは思わなかったね……。

株式会社ということだけれど、社長の吉井敏久プロデューサーも株主も何を考えているんだろう。これまで築いてきたブランドを壊してしまっていると思う。

顧客である女性たちの信頼を失わないと、このくらいのことで怒りやしないと考えているとしたら、舐められたものだ。

どんな判断をしたのか説明を求めたいし、どんな理由であれ許容できないと思うから、私の意見を伝えたい。

株式会社CLIE お問い合わせ
https://www.clie.asia/contact.html

 

推しが出てほしくない人は、事務所に問い合わせのメールなり手紙なりを送ってもよいのではと思うが、界隈においてそのようなふるまいを取りうるのかどうか、私にはわからない。熱心に応援してくれているファンの声を届ければ、耳を傾けてくれる可能性もゼロではないのではないか。

 

「嫌なら見るな」以外にもやれることがあると思う。